新潟県長岡市の整体 長岡ヘルスケアプラクティス代表の近藤です。
今回は多くの方がご存知の腰椎椎間板ヘルニアについてご説明致します。腰は5つの腰椎骨で構成されていますが、その間に椎間板というクッションが存在します。椎間板は外側を線維輪Anulus fibrosusが占め、その中に髄核Nucleus pulposusというゼリー状の物質がその中心にあり、何らかの影響でその髄核が椎間板から、飛び出し椎間板後方に位置する脊柱管Spinal canalの神経を圧迫し、これにより下半身にしびれや痛みを与える症状です。程度によりますが、保存療法で回復する場合が多く、正しい姿勢、動作の認識とその維持。加えて十分な周辺筋力の強化がポイントとなります。ちなみに“ヘルニア”とは“herniated飛び出る”という英語から由来します。
私、長岡ヘルスケアプラクティス代表の近藤も中学校時代から重度の腰椎椎間板ヘルニアに悩まされた一人です。それが理由で続けていた野球も高校時代にやめてしまいましたが、現在は改善策をしっかり心がけているおかげで全く問題ありません。腰痛、下半身のしびれ、痛みはほとんど改善されています。多少なりとも悩んでいる方々の参考になればと思います。
1.腰椎椎間板ヘルニアの症状
症状は下記の通りです。
- 臀部(お尻)から下半身(足部を含む)にかけてのしびれ
- 臀部から下半身にかけての痛み(放散痛)
- 下半身の感覚が鈍くなる
- 下半身に力が入らなくなる
- しゃがむのがつらい
- 身体を前傾に保てない(顔洗い、手洗いがしんどい)
2.腰椎椎間板ヘルニアの原因
椎間板は外側を線維輪が占め、中心を髄核というゼリー状の物質で構成し、腰骨の間にクッションの役割としてその機能を果たしますが、何らかの原因によりその髄核が破裂し神経を圧迫させます。その結果、腰の痛みしびれ、下半身の痛み、しびれにつながるのです。原因として、下記のような例が挙げられます。
- 急に重い荷物を間違った方法で持ち上げる、椅子に長く座り続ける等の動作上の問題
- 身体が十分暖まっていない状態での運動
- 年齢による椎間板の減少
- 体重の増加
- 筋力の低下
などが考えられます。
3.腰椎椎間板ヘルニアの場所
図1
上の図は脊椎を上から見た図(上が身体の前面)ですが、椎間板中央に髄核Nucleus pulposusが位置し、その周囲を線維輪Anulus fibrosusが囲んでます。右側がその髄核が、前段2で述べた何らかの原因で変性、断裂して脊柱管の神経Nerve rootを圧迫している様子です。これにより、下半身のしびれ、痛みを発生させるのです。
図2
今度は身体の横から椎間板と脊椎を見てみましょう。このように髄核Nucleus pulposusが飛び出た状態をヘルニアHerniatedと呼びます。
4.腰椎椎間板ヘルニアの改善策
改善策としては次のような対策が考えられます。
程度にもよりますが、休むことにより前段2で述べた飛び出した髄核が引っ込み神経の圧迫が減少する、もしくは下半身のしびれ、痛みが消失する場合があります。まずはしっかり休んでください。
- 痛みが起こる動きをしない。特に前傾姿勢をとらない。
前段1)に関連しますが、痛みのおこる動きは一切控えて痛みの沈静化を図ります。その間に決して無理をして痛みがぶり返すような動作を行わないようにしてください。特に前傾姿勢や荷物を運ぶ等の動作は痛みを消失させずに慢性化させる恐れがありますのでご注意ください!
下に正しい荷物の持ち方の動画をアップしたのでご覧ください。
- 姿勢を正しく維持する為の筋力の強化、及び柔軟性の向上。
正しい姿勢維持の為の筋力アップは必要です。そのために足元から安定感を高め、かつコアの筋力の強化を図ります。つまり腰部だけでなく、下半身全体の問題として捉えることが肝心です!
Ⅰ.ご自宅で簡単にできる運動をご紹介致します。まずは姿勢の前傾を防ぎ、かつ体幹部を強化するのに非常に有益な方法です。結果、下半身のしびれを治療するのにも有効です。
このように、片手片足をあげしばらく静止してください(5秒から10秒)。これを反対の手と足で行います。慣れてきたら10回から20回行うとより効果的です。
Ⅱ.腰椎椎間板ヘルニアの場合身体の前傾が神経を圧迫し、余計に下半身のしびれを発生させます。したがって“反対の動き”である背中を軽く後ろに反らす動作は有効です。
まずは、“うつぶせ”になり、それが可能であれば、写真のように肘を床に置き更に背中を軽く反らしてください。30秒ほどゆっくり身体の前面を伸ばします。繰り返しますが、椎間板ヘルニアの方はこの動作は問題無くできるはずです。この動作で痛みがある方は控えてください。
Ⅲ.次にご紹介する方法は、痛みが引いてある程度可動域制限が消えた後に行うと有効な手法です。足元からの安定感を高め、今後腰椎椎間板ヘルニア等を含む腰部への負担を減らす為にも有効です。
片足立ち
この動作を30秒ほど楽にできる方はおそらく膝、腰への心配はあまり無いものと思います。いつでも場所を問わず可能な運動ですので参考になさってください。ただし、痛みがある場合は控えてください!
- 手術療法も有効な対策です。神経を圧迫する髄核を取り除きます。ただし、その後も今後発生しないよう3)の改善策が必要となります。
- 足元からのアライメント不良
膝や、股関節の症状でも取り上げていますが、足元が不安定、または歪みのある状態だと、そのアンバランスが連鎖反応となり腰部を圧迫し腰部椎間板ヘルニアを起こす恐れも当然あります。その結果、姿勢が前傾、もしくは片側への傾きとなります。下の図では足元のからの不整合が上へと連鎖してく様子を現しています。腰部の歪み、痛みLB painを生み出している様子です。
前段5)で述べたように足元を安定させることは、腰部の安定化につながり、椎間板ヘルニアの症状を軽減させます。踵を安定させ、前足部をしっかり機能させて、足部全体の安定を計る為にも正しい足のバイオメカニクスに関連した靴、インソールの着用は非常に重要です。
5.腰椎椎間板ヘルニアの症状に対して当整体院で出来ること
当院では次のような処方で腰部椎間板ヘルニアの症状を改善していきます!
- 前段4で述べた運動療法をより個人の体調、症状の回復具合によって処方していきます。正しいストレッチ療法や足元からのバランスを整える処方により、お客様の生活レベルを更に高めていきます。
- 可動域のチェック、5)で述べた足元からのチェック、歩行バランスのチェックなど様々な角度から改善ポイントを探ります。特に注視するのは、腰部周辺と下半身の柔軟性向上を促進し、その状態をキープしつつ、徐々に周辺筋力の改善です。その結果、今後も痛みの発生しにくい身体となります。
- 動作の改善
- 動作改善により、痛みを更に消失しますが、いきなり行っても身体が難しいはずです。最終的に動作も改善されるように、前段で述べた処方で、お身体に負担の無い身体バランス力を構築していきます。
これも各個人の症状に合わせたベストなインソールと靴の相性を見極めていきます。靴や、インソールに関する情報も豊富に持ち合わせて、様々な椎間板ヘルニアの原因となる要素を除去していきます。
腰椎椎間板ヘルニアは的確な対応させすれば必ず回復する症状です。慢性化しても焦らず対応すれば状況は必ず改善しますので、正しいステップを理解してください。
足・腰・膝の痛み改善専門の整体院です!
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