新潟県長岡市の整体 長岡ヘルスケアプラクティス代表の近藤です。
今回は後脛骨筋腱機能不全Posterior tibial tendon dysfunctionとその改善策について説明したいと思います。
1.後脛骨筋腱機能不全Posterior tibial tendon dysfunctionとは?
後脛骨筋に継続したストレスがかかりこの腱に部分断裂が発生する事により、足のアーチ保持力が弱まり、結果、疲れやすい足、足の変形、足の痛み、歩きづらいといった扁平足の症状を引き起こします。後脛骨筋は下腿の後ろ側から始まり、くるぶしの下を通り、載距突起を通過し、舟状骨と楔状骨に付着する筋肉、腱ですが、この筋肉および腱は踵の内反や足関節の伸展に影響します。この筋肉が足のアーチをサポートし、またアーチの低下を抑える役割を長母指屈筋Flexor hallcius longusとともに担うのです。
2.後脛骨筋腱機能不全の場所
上の図を見てください。どちらも左足を現してますが、右側の図は後脛骨筋の場所を示しています。またこの筋、腱が機能しないと、今度は右図のように踵は外反evasionし、ご覧のような(図の左)足の倒れ込みが起こります。本来なら踵の後ろに引いた赤線が床に垂直であるべきですが、右側に倒れ込んだ状態です。この状態だと、足が過度に回内(過回内)し、後ろから見ると足の指が横から顔を出している状態です。足の変形が既に始まり、足が疲れやすい、足の変形、足の痛み、歩きづらい状態です。
3.後脛骨筋腱機能不全の症状
この症状には次のような特徴が見られます。
1)後脛骨筋周辺に痛み
2)つま先立ちが出来ない
この症状を持つ方、特に腱を断裂している方はいわゆる“つま先立ち”が出来ません。踵をふくらはぎに近づけるという動きが出来ないのです。
3)足(ふくらはぎ、足裏)が疲れやすい
4)歩くのがおっくう。歩きづらい。動きたくない。
前段3)、もそうですが、後脛骨筋が損傷していると踵の引き上げが難しく、結果他の部分で歩行を代償するようになります。したがって、他のふくらはぎの筋肉や、足裏に過度なストレスがかかります。
5)後ろから見て足指が外側から見える足の変形状態。
前段2の図でご覧の通り、足のアーチを保つこの腱(筋)が断裂する、もしくは機能低下するとアーチは下がります。そして足の変形が始まるのです。
4.後脛骨筋腱機能不全の対処法
このような症状に対しての改善策として次のような治療法があります。
- インソールの着用
- 腱の移植手術
- 扁平足の手術
5.当院でできること
1)当院では、この症状、後脛骨筋腱機能不全になる前の予防策として、また手術後の改善策としての運動療法を実践しています。痛みがひどい状態や、実際、腱が断裂している状態では手術や固定化させる事が賢明だからです。過回内の症状が強い足ですので、その負担を軽減させる対応が必要です。ですから当院では、後脛骨筋の強化運動や可動域の改善策が可能です。
2)また靴やインソールの的確なアドバイスも可能です。当院では作成は行っておりませんが、どのようなタイプのインソール、靴がこの症状に対して改善策として有効か、ご指導できますのでご安心ください!基本的なアドバイスとしては踵を安定させる(垂直)ことが第一のポイントです。またより深いヒールキャップ(踵)が必要でしょう。
足の変形が既に始まり、足が疲れやすい、足の変形、足の痛み、歩きづらい状態であるこの症状、後脛骨筋腱機能不全に是非早めの対応をしていただきたいと思います!
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